月の井酒造(茨城県)
「神磯の鳥居」と称され、平安時代に二人の神さまが降り立ったと伝えられています。
月の井酒造店は、その神磯の鳥居からほど近い地で、慶応元年(1865年)、日本酒の酒蔵として創業いたしました。
「松前屋」の称号で酒造りをはじめ、ほどなく、中秋の名月の光を受けた波頭が金波、銀波に輝く美しさにあやかり「月の井」と名づけられました。
以来150年超、港町として栄えた大洗で、ときに漁船の出船入船の欠かせない祝いの酒として、ときに人をよび、食べ物をよぶ喜びの酒として、そして1日の疲れを癒すやさしさの酒として、飲みつがれてまいりました。
日本酒は、自然の恵みである米と水を原料とし、微生物の発酵によって生みだされます。
一見シンプルに思えますが、生産工程は多様かつ繊細。
わずかな変化がお酒の仕上がりに大きな影響を与えます。
そのため現代の酒造りにおいては、事前に目指すお酒の味や香りを決め、生産工程を緻密に組み立てる酒質設計が最重要とされています。
月の井酒造店では、この現代の常識である酒質設計をおこないません。
ワインの世界に、「その土地の味」を意味するテロワールという言葉があります。畑によって生じる味わいや品質の違いをその土地の個性と捉え、おいしさを語る上で重要なキーワードとなっています。
また、野菜はハウスなどの施設栽培よりも、青空の下で旬に合わせて育てる露地栽培の方が味がよいとされています。
自然と向き合いながら思いのままに育った方が、
旨味が出やすいといわれているのです。
その土地の個性をいかし、自然の持つ力を存分に発揮させることが、素材本来の味にもっとも近づく。
それは日本酒も同じだと私たちは考えます。
太平洋に面した温暖な気候。ミネラルの豊富な中硬水。
大洗という環境で、厳選された米を十分に溶かしきり、微生物たちに命の限りに発酵し切らせる。
温度コントロールもせず、あえて冷蔵庫ではなく昔ながらの蔵で醸す。
その先にあるのは、大洗の蔵でしか造れない酒。
その瞬間、その素材、その土地、その蔵の個性を存分に引き出したお酒本来の味わい。
いわば、大洗に授かる酒です。
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