ル・ケ・ア・レザン Le Quai a Raisins
自分たちの情熱に妥協をしない、枠にとらわれない新しい在り方。
ニームから南西におよそ30km、モンペリエとニームの中間地点に、ヴィドゥール川に沿って広がるぶどう畑と中世の面影を残したオーべ村があります。そこで2016年からネゴシアンとしてワイン造りをスタートさせたのが、「Le Quai a Raisins (ル ケ ア レザン)」のロバンとイモージェンの若いカップルです。
残念ながら若手生産者にとって、今活躍をしている素晴らしい自然派ワイン生産者と同じように、自分の信念を貫いて仕事をする事は、経済面の問題やAOCの圧力などから容易な事ではありません。フランスでワイン醸造研修を行っていた2人にとっても、フランスには素晴らしいテロワールがあり、素晴らしい生産者もいるものの、あまりにも土地の名称や、伝統的な考えに縛られすぎている側面もあり、自分達の想いを表現する上での行き詰まりを感じ、一度外からフランスを見直してみようとカリフォルニア、南アフリカで醸造研修を行ってきました。
それらの研修の中で見つけた答えが、ネゴシアンでワインを造るということ。ロビンとイモージェンは、ただブドウを買うのではなく、同じ方向性を持ったブドウ生産者と話し合いを重ね、一緒にブドウを造り上げていく年間を通したパートナーとして、一緒に仕事をしていく形を採択。その為、自分たちで畑を持たなくても、素晴らしいテロワールを持つ素晴らしい生産者のブドウを使って、自分たちが表現したいワインを造ることができ、同時に抑えたコストで設備の投資も行え、若手の生産者が抱えている問題も解消。2019年には、念願の新しいフードルと、もともと借りていた2haの畑(サンソー)を購入することが出来たそうです。
決して、大きな投資をするわけではなく、先見性を持って計画的に進めていく、ロビンとイモージェンの2人は、フランスの若手生産者のモデルとなっていくのではないかと、今後の歩みが楽しみです!
【生産者説明】
職人的なワイン生産者であり続けたいと願う二人は、ビオディナミで栽培される7ヘクタールの自社畑とフランス各地にある7人のビオ栽培を行う生産者 (ボジョレー、コート デュ ローヌ、ラングドック、ルーション) からブドウを購入し、テロワールを最大限に表現したワイン造りを行うため、ビオディナミ栽培である事、手摘みで収穫される事、天然酵母で発酵させる事、サンスフルである事を重要視してワイン造りを行っています (エコセール、デメテール認証取得済み)。
ロバンは実家の家業でもあった Costes Cirgues と言うワイナリーでワイン造りとビオディナミ栽培を学び、ブルゴーニュ、ルーション、カリフォルニア、南アフリカで修業したのち独立しました。
イモージェンのワイナリー修行は10年以上前のアルゼンチンとチリ。その後移り住んだロワール、南アフリカ、カリフォルニアでのワイン経験が独立のきっかけとなりました。彼女は常に、ル ケ ア レザンが新たな方向へ向かう為の舵取り役を担っています。
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