シルヴィア・スピネッリ Silvia Spinelli
サンジョヴェーゼの真価を体現するトスカーナの新星
シルヴィア・スピネッリは生物学者をしていましたが、ワイン造りへの情熱からフィレンツェ大学で農学博士号を取得。
フランスで研鑽を積んだ後、2005 年にトスカーナ南部のモンテクッコにワイナリーを設立。二児の母でありながら、一人でワイン造りに挑んでいます。
女性の造り手や醸造家が増えたとはいえ、造り手の実力が試される激戦地区トスカーナでワイン造りに取り組むシルヴィアの心意気は敬服に値します。
ポンテ・カネやシャン・ド・トレイユに通ずる自然なスタイル
シルヴィアは、ボルドーのシャトー・ポンテ・カネで支配人のジャン=ミッシェル・コムとともに働き、ビオディナミや醸造など様々なことを習得しました。
このため、畑に牛糞を散布したり、ソラマメとカラスノエンドウ、オート麦を混ぜた緑肥を一畝ごとに撒くなど、ビオディナミの手法を導入したビオロジック農法を実践しています。彼女のワインには、ポンテ・カネやシャトー・デュ・シャン・デ・トレイユなどに共通する、過度の介入を避けて、ブドウ本来の姿を表現する自然なスタイルが表現されています。
全生産量1万本弱の個性派クラフトワイン
クラフトビールが世界的に大きなトレンドになっていますが、シルヴィアの造るワインもクラフトビールのような個性的で地元でしか味わえないワインです。彼⼥のワインは、サンジョヴェーゼと、近年発⾒されたプニテッロと呼ばれるトスカーナの古代品種を使ったワインのみ。
ワイナリー全体の総生産量は1万本弱という少なさです。このため生産量の殆どが地元で消費されてしまいます。
ワイナリーについて
ブドウ畑はシエナとグロッセートの間に位置するチヴィテッラ・マリッティマの村にあります。
マレンマ地方のなだらかな丘に囲まれていて、太陽の光に恵まれ、常に風通しが良く、岩と豊かな芳醇な香りに溢れた丸みを帯びた丘に横たわっています。
もともと、この場所はシルヴィアの家族がセカンドハウスとして購入した小さな農園でしたが、家族は農業とは全く別の事業をしていたので、その土地は使われていませんでした。
しかし、ブドウ栽培にとても良く適した素晴らしい区画で、また新しい DOC、「モンテクッコ」の区域内に位置していたため、2005 年に 2 ヘクタールの区画にサンジョヴェーゼを植樹し、ブドウ栽培を始めたのです。
ブドウ畑は海抜 270 メートルに位置し、石の多い土壌です。また、2006 年には近年発見されたトスカーナの古代品種プニテッロを 1 ヘクタールの区画に植樹しました。
現在は4ヘクタールの畑でこの二つの品種を栽培しています。植樹比率はどちらも 1 ヘクタール当たり 5000 本で、サンジョヴェーゼはコルドン式、プニテッロはギヨ式に剪定されています。
現在造られているワインはこの 2 つの品種から造る 3 種類のワインのみで、ワイナリー全体の総生産量は 1 万本弱です。
(輸入元資料より)
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