エツィオ・チェッルーティ Ezio Cerruti
どうしたら、このワインの素晴らしさを皆さんにちゃんとお伝えできるか考えに考えていて
悶々として眠れませんでした・・・
なぜなら、今回ご紹介する『ソル・アユート!』は甘口のワイン。
でも、正直なところ只の甘口ワインと言う言い方に、すごく抵抗をうけてしまう自分がいます。
なんで?って甘い、辛いでいったら間違いなく甘口のワインです。
だけど、甘いということ以上に他の要素、ミネラルや、酸、
余韻の切れ、ワインが行き切っている飲み心地の良さ等も同時に際立っている・・・
真剣に向き合うと、本当に色々な要素の多さとそのスケール感を感じてしまう。
そして、こういった要素がこのワインの《甘い》という部分以上に、僕には感じられてしまうので、
ただただ美味しい甘口ワインと言うのはしっくりこないんです・・・
もともと、高品質のモスカートを産する土地に、6ヘクタールの畑を所有。
モスカートのみを生産しており、出来た葡萄は協同組合に売っておりましたが、
2001年からワインの生産を開始したエツィオ・チェッルーティ。
パッシートだけを造るチェッルーティの葡萄の干し方は、
とても変わったものなんです。
通常、パッシートというと、少し早めに収穫したブドウを屋内などにつるし
陰干しするのが一般的(陰干しすると酸が減るため)。
ですが、彼は収穫時期だと判断した葡萄をその樹からパチンと切ってしまいます。
葡萄の蔓が針金に絡まっているので、葡萄が落ちることも無く、
切りっぱなしの状態で天日干しさせ、更に1か月~2か月程度経った後に収穫されるんです!
これは、年ごとの個性をワインに込めれるかを試行錯誤しているうちに、
この方法が最も個性を感じられるワインに仕上がったことでこの独特な方法を採用したようです。
そうして、2年もの歳月をかけてゆっくりと発酵して生まれたワイン。
僕が経験した、所謂『デザートワイン』には感じない個性を強く感じる《ソル ア・ユート!》
実際、輸入元のおーたさんが最近売り切れてしまった
ヴィンテージの比較させて頂いたのですが、どのワインも驚くほどの違いを感じる仕上がり!
中でも、今回ご紹介する貴腐菌付きスペシャル・キュヴェの《ソル ア・ユート!》は、
格別の飲み心地を感じ、葡萄が干されてだけのボリュームでは無く、ミネラルや旨味を伴う膨らみのある雰囲気。
決して、後を引くベタツキ等を一切感じないワイン。
普段、甘いワインを飲む機会って、レストランで食後に少しとか、
本当にそのワインの造り手が好きっていうの以外は、登場回数が少ないと思うのです。
そんな甘いワインですが、抜栓してからも長い期間を楽しめますし、
寝る前の1杯に少しだけ飲むのでも相当楽しめますし、
お料理によっては食事中に合わせることも出来るとおもいます!
何よりも『ソル ア・ユート!』の甘さの以外に持っている
ワインの本質を感じて欲しいと願います!
・…………【なぜア・ユート!なのかと言いますと】……………・
トリンケーロのア・ユートのワインと、そのコンセプト自体を気に入った
チェッルーティが俺もつけたい!ということで、貴腐菌ついたモスカート
だけでのみ造る、特別なキュヴェに『ア・ユート!』とつけたそうです。
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